本の95%は短命です。生きながらえたらさせてもらえること。


8月末に『笑い文字「見本集」』が3刷に増刷になります。

本は1番最初に出す本を
初版本といいます。

その後、本が売れれば
また刷るのが増刷。
この本は3回目の増刷になります。

今、書店に並ぶ本のうち
95%は発売して1ヵ月で返本され、そして半年もしないうちに廃棄処分と消えていきます。

こんなにたくさんの本が出版されるのに、
ほとんどが短命で、

こうして生き残って、
また刷ってもらえるというのは本当に幸せなことです。

こうして生き長らえさせてもらえるために、
著者の人も、編集者の人も、書店の人も、出版社の営業の人もがんばります。

もちろん、
その本を買ってくれたり
レビューしてくれたり、
愛してくれる人がいるからこそです。


さて、
こうやって刷り直しをする中で、ちょっとずつ内容を
マイナーチェンジをしていきます。

昨日今日は
講談社の編集の方とやりとり。

経歴に新たに追加されるものもありますし、たぶん都合4ページのマイナーチェンジ。

例えば
この本を出版したときには、私はまだ全然カレンダーもそれから何十種類もあるステーショナリーも学研ステイフルさんから販売していませんでした。

オンラインショップも今は一年前と違います。

そういうのは追加していく。

例えば、
実は書いた文字に間違いがあったんです…なんて時にもこそっと直します。

かつて出版した本では、
大胆に2ページまるまる削除したこともあります。

いわゆる本の「帯」と言われるものの色を変えたこともあるし、裏表紙のデザインを変えたこともあります。


とても真面目な修正の時もありますし、ちょっと遊びをやろうかって時もあります。

そこは編集者の方の気質によって違うところ。


そう思うと、本を出すって
「著者」だけの仕事と思われがちだけど、実はいろんな方の知恵と共同作業。

来年のカレンダーも
もう出来上がってはいるけれど

原稿を書いたのは去年の12月。

そこから紙を選んで
配置を選んで、色を選んで。

その間も
いろんなやりとりをたくさんして

そうやって初めて
いわゆる「カレンダー」の形になる。


どんなことでも、

人の目に見えていないことが
実は1番大事なところ。

時間のかかるところ。


そして、
本こそは、
見えないところに
誰かがいてくれる。

ファンの人がいてくださる。

大事に思ってくださる方がいる。


その
典型なのだと思います。


改めて
感謝を込めて。